気まぐれな君も好きだから
バックヤードに一旦戻り、小山君と、俊の担当品群のパートさん達と一緒に、「沢井バイヤー」から、店を一通り見た上での指示を受けた。
指示後、沢井バイヤーは小山君と売り場を作り直し始めたから、頼まれた数字を調べに事務所に行き、POSシステムの画面を開いた。
週間売り上げレポートの印刷を待っていると、何となく暗い表情の遥希が、うつむき加減で階段を上ってきた。
ニコニコしながら勢い良く一段飛ばしで上ってくる、普段の様子とは大違い。
やっぱり気にしてるんだろうな..........
「遥希。」
小さな声で名前を呼ぶと、顔を上げた遥希の表情がパッと明るくなった。
「ハル君」じゃなく「遥希」って呼ぶのは、いつもなら二人の秘密の時間だけ。
今、事務所にいるのは、大きな音を立て、精算機でレジ清算をしている事務所の社員の女の子とパートさん、それから電話を取っている店長代理。
小さな声なら聞こえないはず。
「歩未.......。」
「.....うん?」
「今日って、これから飲み会でしょ?」
「うん。」
「明日は?」
「休み。」
「......そっか。」
指示後、沢井バイヤーは小山君と売り場を作り直し始めたから、頼まれた数字を調べに事務所に行き、POSシステムの画面を開いた。
週間売り上げレポートの印刷を待っていると、何となく暗い表情の遥希が、うつむき加減で階段を上ってきた。
ニコニコしながら勢い良く一段飛ばしで上ってくる、普段の様子とは大違い。
やっぱり気にしてるんだろうな..........
「遥希。」
小さな声で名前を呼ぶと、顔を上げた遥希の表情がパッと明るくなった。
「ハル君」じゃなく「遥希」って呼ぶのは、いつもなら二人の秘密の時間だけ。
今、事務所にいるのは、大きな音を立て、精算機でレジ清算をしている事務所の社員の女の子とパートさん、それから電話を取っている店長代理。
小さな声なら聞こえないはず。
「歩未.......。」
「.....うん?」
「今日って、これから飲み会でしょ?」
「うん。」
「明日は?」
「休み。」
「......そっか。」