気まぐれな君も好きだから
仕事が終わった後、俊と小山君と一緒に居酒屋に行くと、すでに大石さんたちは出来上がっていた。

フーズ組は早ければ6時代に仕事を終えてしまう人もいるから、それも当然なんだろうけど。



集まったメンバーは、数人を除き、だいたいは私も一緒に働いたことがあったり、何となく顔見知りだったりする人達で、まだ全員集合していないのに、すでに15人くらい。

たまたま空いていたそうで、楽しそうに宴会用の座敷を占領している。



特に気にもせず、当たり前のように俊の隣に座ったら、早速、初めてお目にかかる人に冷やかされた。



「おっ、噂通り、彼女、可愛いいね。沢井にわざわざ一年待ってまで、告白させただけのことはあるよ。」

「ちょっと、その言い方、やめてくれよ。」

「だって、そうだろ? 部下に手を出していいのかなぁって、ずっと悩んでたんでしょ?」

「それはさ.......まぁ、そうなんだけど。」

「羨ましいよなぁ。衣料品とかじゃなきゃ、女の子の部下っていないじゃん? 毎日、部下にドキドキしながら仕事するとか、たまんなかったでしょ?」

「何だよ、もう。人をエロ親父みたいにさぁ。」

「え? 違うの?」
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