気まぐれな君も好きだから
わはははは.......って、笑いが起きる。

俊はそんなことまで周りに言ってるんだ。

照れて、フニャっとなってる顔が可愛いい。

ちょっと意外だし、嬉しいかも。



仕事はデキるし、頭は良いし、いつもキリッとしてプライドだって高い方なのに、時折そういうユルいところも見せるから、俊はみんなに好かれるんだろう。

実際、俊は誰が見ても完璧な彼氏だと思うし、悪いところを探す方が難しい。



もちろんそこが好きなんだけど、正直を言うと、そのせいで、俊の隣に並ぶのは未だに少し緊張する。

完璧な彼氏の恋人として、ふさわしい女にならなくちゃって思うと、自分が上手く出せないこともある。

二人でいても、素直に思ってることやワガママが言えない時だって。



俊はそんな私に気付いてるのかな?

私は本当に俊に思ってもらえるほどの女なのかな?

愛されてるのがわかるから、時々、少し不安になる..........



30分くらいして、古谷君が知らない人と一緒に現れた。

目が合ったら「よっ!」って感じで軽く微笑んで見せたけど、空いている席が近くになかったし、俊の手前、自分から私のそばに来るなんて、チャレンジャーなことはしないらしい。
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