気まぐれな君も好きだから
俊の気持ちを考えながら無防備な寝顔を見ていたら、少し可哀想な気もして、何だか愛しくなって来た。

うっすらヒゲの生えた頬のラインを手のひらで包みこむと、俊が目を覚ます。

普段とはだいぶイメージが違う、トロンとした目が可愛い。



「おはよう。」

「.......ん、おはよう。」

「よく眠れた?」

「う〜ん......嬉しくてよく眠れなかった。こんなにそばに歩未がいるから。」

「ふふふ.......ほんと?」

「ほんと。」



俊が、寝ぼけ眼でおはようのキスをして来る。

私の目を見て、安心したように微笑む。

そして、腕の中にすっぽり収めるように私を抱きしめる。

絵に描いたような幸せな朝。



「ねぇ、後で一緒にお風呂入ろう。」

「後で?」

「うん。その前に、歩未とゆっくり愛し合いたいから。」



起きたばっかりなのに、もう「その気」になった俊が、吐息を吹きかけながら、また口付ける。

そのセクシーなキスで、私のカラダも一瞬にして「その気」になる。

求め合う気持ちを確認するように、そのまま何度か軽く吸い付いた後、俊の唇は私のカラダを下り始める。
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