君の羽が散る頃には
しがつ、はじまりの時。
私は深く眠りについていた。
しかし、ガチャリというドアが開く音を遠くに聞いて目を覚ました。
「小夜ちゃん、おはよう。昨日の食べっぷりが良かったからいつもより多め。食べられる?」
私はうなずいて、目の前に置かれた朝ごはんを見た。
これなら、美味しいかな。
「瀬野さんありがとう。いただきます」
私の言葉に、瀬野さんは笑って答えた。
「ん。……じゃあまた、お昼前頃に来るから準備しておいてね」
「はい」
ガチャリ
再び、[ここ]病室に静けさが訪れた。