実録!!本屋さん
図書カード阿修羅篇
接客は、戦いだ。
お休みの日のお話です。
昼間、アパートの部屋で大の字になって爆睡していると、玄関のチャイムの音が鳴りました。
目をこすりながら出てみると、ドアの前には見覚えのあるおばちゃんが立っていました。
寝ぼけて、ぼんやりとした頭で、そのひとが近所の八百屋の店員さんであることを思いだし、挨拶しようとすると、それをさえぎるかのようにしておばちゃんは早口で言いました。
「図書カードちょうだい」「……は?」
意味がわかりませんでした。ここはボクんちです。図書カードなんて販売しておりません。
話を聞くと、事情はこうでした。