ずっとずっと
少し立て付けの悪いドアを開けると見慣れない教室が目に入ってきた。


これからこの教室が自分のクラスだ!


私たちは教室に入ってすぐの黒板の前で立ち止まった。


教室に入ると新しい、この教室の匂いが少しした。


「なんか2年生って感じするよねー」


「だねー、去年なんて千夏のことすら知らなかったもん。」


私たちは去年、入学した時から知っていた訳ではなかった。


人生、誰と仲良くなるかなんて予想すら出来ないものだ。


「私も夏奈とこうして仲良くなるなんて予想できなかったよー。」


こんなくだらない話で盛り上がっていると担任らしき大人の人が教室に入ってきた。

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