恋はしょうがない。〜職員室の秘密〜
そのとき、頭を寄せ合っていた真琴と高原の間から、楽し気な笑い声が起こった。古庄がチラリとそちらの方へ目を遣ると、高原が真琴の髪に手をやり、その乱れを整えてあげていた。
――あンの野郎、高原のヤツ……!
まさに、たった今の高原のように、ほかの男が真琴に近づこうものなら、古庄はヤキモキして気が気ではなくなる。
――早く、真琴を俺だけのものにしたい!
それは、この一年間耐え忍んだ、古庄の切実な願いだった。そして、それを実行すべく、古庄はある計画を立てた。
――よし、一年が経ったら……!
高原との話が終わって、真琴が席に戻ってくる。古庄の視線に気がつくと、真琴はニコリと微笑みで応えてくれた。
その微笑みに、自分の胸がキュンと甘く鳴くのを感じながら、古庄は決意を固めた。