仮カノ
「そろそろ帰んないとだね。
お邪魔しました。」
「家まで送ってやるよ。」
「え、いいよ、別に。」
「よくねぇ。
こんな真っ暗な時に、
徒歩1時間程度かかるとこまで、女1人で帰らせるとかありえねぇし。
危なすぎる。」
「心配…してくれたんだ。」
「あたりめぇだろ。」
「ありがとう。
じゃあ、お言葉に甘えて送ってもらおうかな。」
「ああ。出るぞ。」
「…うん。」
私たちは、蛍の家を出る。
来たときはバイクだったけど、
夜バイクは、周りに迷惑だし、寒いからってことで、歩いて帰る。