仮カノ




「今日は俺が買ってやるよ。」


「あ…ありがとう。」


奏思に服をわたしながら、つい水城くんの方を向いてしまう。

私、どうしちゃったんだろう。
こんな優しくて、かっこいい奏思より、
水城くんがいいなんてそんなことありえない。


ありえないんだってば!!
水城くんは仮の彼氏なの!!


私は自分に言い聞かせた。


そうしないと、奏思との関係が崩れてしまう。

それだけは嫌…。



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