仮カノ




「水城くんも戻って。」


私は起きあがりながらそういった。


「俺はまだここにいる。
お前、酔ってるみてぇだし。」


「私、酔ってなんかないから。
早く戻って。」


そうは言ったものの、呂律がまわらない。
言ってることはいつも通りなんだけど…。


「俺がここに居たいんだから居てもいいだろ。」


「ダメ…。
水城くんがいたら困る。」


「は?なんで?」


「それは…」



< 60 / 267 >

この作品をシェア

pagetop