あなたには見えますか…………
カオルの住む家に着くと、俺は呼鈴を押
していた。
すぐに、カオルが玄関から飛び出すよう
に出て来ると、俺にしがみついていたん
だ。
カオルの普段の気の強さからは、想像も
出来ないほど、心が弱りくじけそうにな
っていたのだろう。
「カオル……」
「ヒデ……もう私どうしたらいいか分から
ないよ……どうして、二人が巻き込まれな
くちゃいけなかったの……」
俺は答えの分からない、カオルの問いに
何も答えることが出来ずにいたんだ。
「カオル、このままじゃ時間だけが過ぎ
て行くだけだよな。
行こう。マキちゃんの父親の所に。
俺はその少女を許したくないから。
それにこのまま、また満月の夜が来るの
を恐怖に怯えたくない……
もし、次にカオルが被害に合うようなこ
とがあれば……
俺……生きて行けないから……」
俺はカオルの返事も待たずに、カオルの
手を取り歩き出していた。
していた。
すぐに、カオルが玄関から飛び出すよう
に出て来ると、俺にしがみついていたん
だ。
カオルの普段の気の強さからは、想像も
出来ないほど、心が弱りくじけそうにな
っていたのだろう。
「カオル……」
「ヒデ……もう私どうしたらいいか分から
ないよ……どうして、二人が巻き込まれな
くちゃいけなかったの……」
俺は答えの分からない、カオルの問いに
何も答えることが出来ずにいたんだ。
「カオル、このままじゃ時間だけが過ぎ
て行くだけだよな。
行こう。マキちゃんの父親の所に。
俺はその少女を許したくないから。
それにこのまま、また満月の夜が来るの
を恐怖に怯えたくない……
もし、次にカオルが被害に合うようなこ
とがあれば……
俺……生きて行けないから……」
俺はカオルの返事も待たずに、カオルの
手を取り歩き出していた。