あなたには見えますか…………
月夜に照らされて見えるズボンは破れ裂

けていた。

そして足首は、落下の衝撃で捻挫をして

しまったのだろう。



落下から抜け出した今になり、体がやっ

と痛みを叫びだしていたんだ。



落下により、俺の両足は動かなくなって

いた……



その間もずっと、幼子の声は鳴り続いて

いたのだろう。



畳に横になりながらもまだ、助けを呼ぶ

声が聞こえてきていたんだ。




しかもその声は、さっきよりも近くに。






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