あなたには見えますか…………
四つん這いの動きよりかは、早く移動が

出来だし、俺は竹のトンネルを昨日入っ

て来た竹林の入口へと急いでいた。



昨日から何も食べていない空腹により、

お腹が鳴くことにも、今こうして生きて

いれる事を実感する。



見渡しても竹しかない風景をどれ程の時

間をかけて、進んだであろう。



前方には、明るい日差しの空間がようや

く見えてきたのだ。



「よかった……助かったんだ……」



その光景が、なにより嬉しく俺は竹杖を

地面に刺しながら進んでいった。



そのとき、俺の耳には声が聞こえてきた

んだ。





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