あなたには見えますか…………
自宅に着くと、玄関で待っていた母親が

泣きながら、俺に話し掛けてくれている

んだ。



「秀弘……よかった……命に別状なく……

本当によかった……」



「ごめん……お母さん。迷惑をかけてしま

って……」



「そんなのはもういいから、早く家に上

がりなさい。まだ何も食べていないんで

しょ? ほらっ、早く」



「ありがとう……お母さん……」



俺は皆に支えられながら、自宅へと帰っ

て来たんだ。



カオルも自宅に上がってもらい、五人で

食卓を囲む事が、出来ている。



この温かい雰囲気を感じ、俺は今更なが

ら自分が勝手な行動をしたことに、深く

後悔をしていたんだ。



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