あなたには見えますか…………
「でも、それはお爺ちゃんが謝ることじ

ゃないでしょ?」



「いや……あの少女は、わしの友達だった

んじゃ……

わしは、あの子とよく遊んでおってな。

外で手鞠で遊んだり、家ではかくれんぼ

をしたりしてな……

あの日……あの子が死ぬ原因になった日も

わしらは一緒に遊んでおったんじゃ……

あの日は綺麗な満月が輝く夜じゃっての

う……」



「え……お爺ちゃん……どういうこと……」



俺は、遠い過去の話だと思っていたもの

が、急に身近な者が関わっていたという

ショックに、心を揺さぶられてしまって

いたんだ……




「あの子を、あの屋敷の押し入れから出

れなくしたのは……

わしらなんじゃ……」




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