あなたには見えますか…………
第2章……噂話
俺達四人は、いつものように集まり昼休

みに話していた。



「昨晩さ、俺のお爺ちゃんが話してくれ

てたんだけど、こないだの電気屋さんの

息子がいなくなったのは、村の言い伝え

のせいだって言うんだよ。

みんなはどう思う?」



すぐに話に入って来たのは、マキちゃん

だったんだ。



「言い伝えって、私も聞いたことはある

よ。この村に伝わるやつでしょ?

満月の夜に押し入れを開けるなってやつ

だよね? 

押し入れを開けたら、女の子がいてるっ

てやつ……

私、それ小さい頃に聞いてからは、怖く

て満月の日に限らずに夜は押し入れを開

けなくなってる……」



「確かにそんなのあれば怖いけど、迷信

だと俺は思うんだけどなぁ……」



その時、オサムが席から離れようとした

のを、カオルは見逃さなかった。




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