あなたには見えますか…………
「マキまで? あっ……そっかぁ……

マキのお家、お寺だもんね。

お父さんから聞いたの? マキはその言

い伝えをさ」



「そうだよ。私が、小さな頃なんだけど

ね。

お父さん、その手の話って滅多にしない

から、私が子供の頃の話でもよく覚えて

いて……

それに仕事柄、そういう話でも嘘はつ

かないと思うからさ……お父さんは」



「ほら、みろよ! やっぱりあの言い伝

えってほんまなんだって……

ヤバイって! もうやめようやこんな話

はさ!」



オサムが若干震えながら話しているよう

に、俺には見えていたんだ。




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