あなたには見えますか…………
「お父さん! 今大丈夫?」



マキちゃんが、大きな声で父親を呼ぶ声

にも、ドキッとしてしまうほど、俺は現

実離れした気分にもなっていた。




「あぁ、マキか。どうした?

今日は四人か。みんな揃って前の話の事

かな?」



「そうなんだ……また話を聞きたくて。

いまお父さん、時間大丈夫?」



「あぁ。じゃあすぐに行くから、また前

の場所に皆で先に入ってなさい」



俺たちは、堂々とたたずむお寺を見つめ

ながら、中へと入って行ったんだ。


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