あなたには見えますか…………
俺は潰れそうな心をどうする事も出来な

いまま、カオルの家の前に着いていた。

カオルだけが、俺の唯一の心の支えだっ

た。



「あれ、ヒデ……」



俺が玄関前で立ちすくんでいると、カオ

ルが出てきたんだ。



「あ。カオル……どこか行くの?」



「今から、ヒデの所に行こうかと思って

て……」



「俺も、カオルに会いに来たところなん

だ……」



俺らは、お互いにある心の拠り所を共感

していた。



「カオル、歩こうか」



「そうだね……」




少しの癒しの時間を共感するも、俺らは

また悲劇を知ることになってしまう。



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