ミクロコスモス
旅人Ⅱ
~旅人Ⅱ~
「・・・・・・ッ!?」
強い衝撃が、身体を襲った。
思わず、パッと目を見開く。
そうしたら、目の前は駅のホームだった。
「・・・・・・え・・・」
思わずキョロキョロと辺りを見渡す。
なぜ?
さっきまで確かに汽車の中にいたのに――。
「はぁ・・・。」
やはりあの人には敵わないということだろうか。
それはそれで随分悔しいけれど、たぶん事実なのだろうとも思う・・・。
「さすが。」
そっと呟き、真っ直ぐに前を見据えた。
下車はできたが、問題はこれからだ。
―――君はどこにいる?