ミクロコスモス
そんなことを思っていると、少女が口を開いた。


ぷっくりとした、可愛らしい桃色の唇が動く。





「何しに来たの?」


少女は首を傾げた。




その問いに、脳裏のあの人の笑顔が浮かんだ。



そうだ。

こんなところで立ち止まっているわけにはいかない。


探さないと。





こんな少女に、構っている暇などない。





ふいっと顔を背け、歩き出した。

少女を無視して。




けれど、少女は、付いてくる。



眉をひそめた。




なんなんだ一体。




足早になってみた。

しかし、少女は駆け足で付いてくる。





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