ミクロコスモス
魔女Ⅰ
~魔女Ⅰ~
さわさわ
さわさわ
木々のざわめきが賑やか。
森の奥。
大木の枝の上で、下に広がる、街を見ていた。
「・・・・・・あら。」
目を瞬いた。
あらあら。異分子がいるわ。
「成程、ね。だから木々がざわめいているってワケか。
ふぅーん、珍しいこともあるものね。」
まぁ一応ここも街なわけだし、誰かが訪れてくるのは、普通と言えば普通だけど・・・。
目を細める。
遠くの人影を、じっくりと観察した。
汽車から降りれた人だ。
何かを強く求めている人だ。
そして何より、外から来た人だ。
気にならないほうがおかしい。
―――と、あら?