ミクロコスモス
足元のある一点をじっと見つめた後、少女は一つ深く頷く。



・・・何を見てるんだ?

首を伸ばして見ようとしたとき。


少女がくるりとこちらを振り返って、ふわりと笑った。




「見つけたよ。」






―――え?


思わず目を瞬く。



見つけた?見つけたって、つまり・・・





「あなたの探している人、見つけたよ。」



その言葉を聞いた瞬間、ぱっと心に灯がともった気がした。

ふわりと湧き上がる、抑えようもない歓喜。




「ほ、本当に・・・?」


「うん。あたし、嘘つかないもん。」



ふふんと胸を叩いた後、少女はふっと目を伏せた。

長い睫が、白い頬に影をつくる。




「本当に、好きなんだね。」



どこか哀れみを帯びた声に、ドクンと心臓が不吉な音を立てた。





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