ミクロコスモス
だけどやっぱり、この少女には敵わないと、心底思った。
「分かった。行くよ。」
僕が頷けば、少女はふわりと微笑んだ。
「やっとだね。往生際が悪い旅人さん。」
「あはは、悪かったね、往生際が悪くて。」
声を上げて笑えば、少女はふっと、何かを探すような顔をした。
「・・・どうした?」
「う、ん・・・。なんか、変な感じしたから。」
「変な感じ?」
「うん。ここのところが、ぽわって、した。」
自分の胸のあたりをさすって、首を傾げる少女。
「・・・時々、ここのところ、ぽわってしたりスカスカしたりする・・・。
へんなの。」
「変、って・・・。
それって、たぶんだけど、嬉しいとか寂しいとかじゃないの?」
言った途端。
少女の瞳が虚ろになった。
僕は目を、見開いた。
あまりに不気味な豹変。
なんだ?いけないことでも言った・・・?
「分かった。行くよ。」
僕が頷けば、少女はふわりと微笑んだ。
「やっとだね。往生際が悪い旅人さん。」
「あはは、悪かったね、往生際が悪くて。」
声を上げて笑えば、少女はふっと、何かを探すような顔をした。
「・・・どうした?」
「う、ん・・・。なんか、変な感じしたから。」
「変な感じ?」
「うん。ここのところが、ぽわって、した。」
自分の胸のあたりをさすって、首を傾げる少女。
「・・・時々、ここのところ、ぽわってしたりスカスカしたりする・・・。
へんなの。」
「変、って・・・。
それって、たぶんだけど、嬉しいとか寂しいとかじゃないの?」
言った途端。
少女の瞳が虚ろになった。
僕は目を、見開いた。
あまりに不気味な豹変。
なんだ?いけないことでも言った・・・?