ミクロコスモス
「・・・・・・えない・・・」


「え?」


「ありえない。」


少女は、ぽつりと、けれど断固とした口調で言った。

いやいやをするように、首を横に振る。




「ありえないありえないありえない―――っ!!!」


「ちょ、どうし」


「あってはいけない!!!!!!」







え?


『あってはいけない』?



それは、つまり――?





「なんで、どうしてそんなっ・・・・・・・あ。」


ピタリ。

首の動きが止まる。


少女は、何かに思い当たったように、目を見開いた。




「そう、そう、だったの・・・。」


小さな呟き。


ネックレスに、視線を向ける。

その瞳はもう、元の綺麗なものに戻っていた。




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