Blue Sky。ー君の瞳に恋をしたー
気持ち
硬い決心をした私は
屋上の扉をあける。

ガチャー。

ドアを開けた先には

また、
悲しい瞳で空を見上げる君がいた。



彼は
私にきずくと
私の方へ顔を向け、

「もう、来ないかとおもった」

と、ふわっと笑った。

「…めん」

「ん?」

「その、この前はごめん。
キツイ言い方して。」

「あぁ。
いいよ、俺だってわるかったな」

彼はいつもの
やわらかい笑顔を向けてくれた。

この笑顔をみてきずいた。





私、彼が…

黒山 颯斗が好きなんだ。


心のモヤモヤの正体がわかって
スッキリした。

すると彼が口をひらいた。

「この1週間お前がここに来なくて
寂しかった…かも」

え…?

「それって…」

「俺、お前が好きかもしんねぇ」

「でも、この前喋ってた
あの女の子は…?」

「あー
舞のこと?」

舞ちゃんって言うんだ。

「あいつは妹だよ。」

「うぇ!?
妹さん!?」

私…
妹さんにヤキモチやいてたのー!?

「そ、そうなんだ…」

恥ずかしさのあまり
苦笑いする。

「んで、返事くれねぇ?」

「え?」

「俺、いちよう告ったんだけど。」

あ、忘れてた…。

「わ、私も…
その、ここ1週間ずっと君のこと考えてたらため息とか…心のモヤモヤがとれなくて…
今、きずいた。
黒山君が好きなんだって!
だから、私でよければ…」

…。

彼の返事がない。

心配になり、彼の顔を見る。

彼の顔は夕日に浴びたように
赤かった。

「ちょ、今みないで」

「どうして
そんなに顔が赤いの?
暑いの?」

「お、お前今まで君とかあなたとかだったくせに
急に黒山君なんていうから…」

そういわれて私も恥ずかしくなってきた。

「なぁ。
逢崎…いや、梨奈。」

「な、なに!?」

恥ずかしさのあまり
声がうらがえる。

「プハッ。」

「もぉー!
笑わないでよ!!」


「梨奈、愛してる。」

「あたしも。」


そういうと
暖かく柔らかい彼の唇が
私の唇におちた。


「つーか
颯斗って呼べよな」

「む、むり!」

「りなちゃ〜ん」

冷たく突き刺さるような瞳でみられた。
けれど今はどんな彼の瞳だって温もりを感じる。





今日も私は
あなたの瞳に恋をします。
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