年下オトコたちの誘惑【完】
「うーん、どうやったら分かってくれるかなぁ。杏に俺の存在は、聞いてない?」
「あぁ」
聞いてたら、こんなモヤモヤしねぇっつーの。
「そっか。俺の名前は、柏木悠太。杏の血の繋がってない兄です」
血の、繋がってない…?ますます意味わかんねぇ。
「あー、俺たち幼なじみなの。家が隣同士でね。親同士も仲が良くて、杏が生まれた時、俺は5歳。妹が欲しかったから、杏がオンナノコだって分かった時は嬉しかったなぁ」
悠太さんは杏を見つめると、クスッと笑った。
「でもね…」
自慢話かと思えば、そうじゃないらしい。悠太さんの顔付きが、険しくなった。
「何才の時だったかなぁ。杏が3才、俺が8才だったか。杏のお父さんが、帰ってこなくなったんだ」
「え」
「どうしてか、分かる?」
俺が首を横に振ると、悠太さんは教えてくれた。
「他にオンナ作って、杏たちを捨てたんだよ」
声が出なかった。なんて言ったらいいか、分からなかった。
「杏はさ、いつも俺に『パパ、どこかなぁ?』って、聞いてきて。正直困ったよ。俺はもう8才だったから、自分の両親に聞いて理解してたからね。でも杏は、3才。理解なんて、できないだろ?」
杏にそんな過去があったなんて、想像もしてなかった。
「あぁ」
聞いてたら、こんなモヤモヤしねぇっつーの。
「そっか。俺の名前は、柏木悠太。杏の血の繋がってない兄です」
血の、繋がってない…?ますます意味わかんねぇ。
「あー、俺たち幼なじみなの。家が隣同士でね。親同士も仲が良くて、杏が生まれた時、俺は5歳。妹が欲しかったから、杏がオンナノコだって分かった時は嬉しかったなぁ」
悠太さんは杏を見つめると、クスッと笑った。
「でもね…」
自慢話かと思えば、そうじゃないらしい。悠太さんの顔付きが、険しくなった。
「何才の時だったかなぁ。杏が3才、俺が8才だったか。杏のお父さんが、帰ってこなくなったんだ」
「え」
「どうしてか、分かる?」
俺が首を横に振ると、悠太さんは教えてくれた。
「他にオンナ作って、杏たちを捨てたんだよ」
声が出なかった。なんて言ったらいいか、分からなかった。
「杏はさ、いつも俺に『パパ、どこかなぁ?』って、聞いてきて。正直困ったよ。俺はもう8才だったから、自分の両親に聞いて理解してたからね。でも杏は、3才。理解なんて、できないだろ?」
杏にそんな過去があったなんて、想像もしてなかった。