年下オトコたちの誘惑【完】
「いや、まぁ、そうなんだけど、ね?」

わたしの魅力は、また違うとこにあったというか、なんというか…。

「あ、分かったで。オトコやろ?」

楓が、ニヤリ笑いながら親指を立てた。

さすが、としか言いようがない。って、誰でも分かるか…。

「まぁ…。そんな感じ、かな…?ほら、それより‼︎仕事、どうしようかな?」

できることなら、もうこの話は終わりにしたい。

思い出したくもないし。

だからわたしは、話を逸らそうとしたんだけど…。

「やっぱ、アンコはスケベだな」
「はぁっ⁉︎スケベじゃないし‼︎スケベなのは、アンタでしょうが」

もうどうして、碧都は突っ込んでくるかな‼︎

「杏ちゃん、杏ちゃん‼︎スケベなのは、あおちゃんだけじゃないよ‼︎ボクもスケベだよ?」
「ははん、そうね。眞一郎は、可愛い顔して、かなりのスケベね」
「わぁい‼︎杏ちゃんに、褒められちった‼︎」
「褒めてないわ‼︎」

眞一郎って、オトコにしとくのは、もったいないくらい可愛い顔してんのよね。

目もクリンクリンしてて、人懐こい雰囲気なのに、言うことはかなりのエロ。

大きなお胸が好きで、すぐ触ろうとする。眞一郎が、彼氏になったらどうなるんだろ。

毎日飽きないんだろうな。いつも『杏ちゃん、杏ちゃん‼︎』って呼んでくれて。

「杏」
「…へっ⁉︎」

とんでもない想像をしてたわたしに声を掛けたのは、尚樹。

「俺も、結構スケベ」
「えっ…。尚樹、結構スケベなの…?」
「うん、でも。杏の前だけ、スケベなのは」
「あ、あはは…。それは、どうも」

もう笑うしかない。こんなこと言われて、どう返すのが正解なのか分かる人がいるなら教えてほしい。
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