彼氏人形(ホラー)
葬儀
息をしているのかどうかもわからない。
自分が生きているのが死んでいるのかさえ、わからない。
そんな時間があっという間に過ぎ去って行き、気が付けばあたしは制服姿で実紗の遺影を見つめていた。
実紗が目の前で殺されて2日が過ぎていた。
あたしはその2日間の間に何があったのか、懸命に思い出そうとした。
しかし、記憶をたどればたどるほど、頭の中は真っ白になり、何も思い出せなくなる。
時々実紗の死に顔が目の前に幻覚として現れ、あたしは悲鳴をあげてうずくまることもあった。
「実紗ちゃん、辛いと思うけれど元気を出してね」
目の真っ赤にはらせた実紗のお母さんがあたしの手を強く握ってそう言った。
あたしは虚ろな瞳で実紗のお母さんを見る。
しばらく会っていなかったけれど、随分と白髪が増えて老け込んだ気がする。
実紗が死んだから、余計に老けてしまったのかもしれない。
けれど、そんな母親を見てもあたしの心は痛まなかった。
感情などどこかに置き忘れてきてしまったかのように、何も感じないまま実紗の遺影に手を合わせる。
自分が生きているのが死んでいるのかさえ、わからない。
そんな時間があっという間に過ぎ去って行き、気が付けばあたしは制服姿で実紗の遺影を見つめていた。
実紗が目の前で殺されて2日が過ぎていた。
あたしはその2日間の間に何があったのか、懸命に思い出そうとした。
しかし、記憶をたどればたどるほど、頭の中は真っ白になり、何も思い出せなくなる。
時々実紗の死に顔が目の前に幻覚として現れ、あたしは悲鳴をあげてうずくまることもあった。
「実紗ちゃん、辛いと思うけれど元気を出してね」
目の真っ赤にはらせた実紗のお母さんがあたしの手を強く握ってそう言った。
あたしは虚ろな瞳で実紗のお母さんを見る。
しばらく会っていなかったけれど、随分と白髪が増えて老け込んだ気がする。
実紗が死んだから、余計に老けてしまったのかもしれない。
けれど、そんな母親を見てもあたしの心は痛まなかった。
感情などどこかに置き忘れてきてしまったかのように、何も感じないまま実紗の遺影に手を合わせる。