あの日あの時...あの場所で





わいわいしてるうちに着いた職員室。



「邪魔するでぇ」

とドアを開けたのは源次で。


その後に続いてぞろぞろと入る事になった。


職員室の先生達の顔が、げんなりしていて。


この4人の来訪はあまり喜ばしくないんだと分かる。


在学中に、絶対好き勝手やってたんだろうと予測できる。




「あ、奥ちゃん!」

健が一人の先生に声をかける。


20代後半の茶髪の先生で、昔悪さしてましたって感じの人。



「おう、来たか。」

笑顔で近寄ってくる奥ちゃんと呼ばれた先生。


この人は4人に対してフレンドリーな感じだ。



「この可愛い子が瑠樹、頼むよ奥ちゃん」

私の肩にポンと手を置いて紹介してくれたちぃ君。


「うわ、本当だな、可愛すぎる。咲留の妹とは思えねぇな。俺が担任の奥野だ、宜しくな」

ガハハと豪快に笑う奥野先生。


「はい、よろしくお願いします。瑠樹.ジェンキンスです。」

頭をペコッと下げた。


「小さくて愛らしいな。触りてぇ。」

そう言って私の頭を撫でようと伸ばした奥野先生の手は、

「奥ちゃん、無闇に触れるのは止めて」

と咲留の手に捕まった。


「あ、悪い悪い」

まったく悪びれる様子はない。

この人も変態だと認識した。


「こいつに手を出したら奥ちゃんでも殺すから」

咲留の冷たい視線は奥野先生に向かう。


「かなりのシスコンだな。気を付けよう」

咲留を見て楽しんでるのは間違いない。



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