あの日あの時...あの場所で









柊と連絡先を交換して、来た時と同じ様に戻ってきた。


複合スーパーで送ってもらった圭吾と別れ、迎えに来てくれた咲留と合流した。



その間も、私はぼんやりとしたままだった。

柊の告白を受けてからの私は可笑しい。


嬉しいと思った反面、苦しいって気持ちもあって。

どうして良いのか、分からなくなった。



一度に豪と柊から告白されて戸惑うばかりだ。


あんなに綺麗で皆に憧れられてる豪が私を好きなんて未だに信じらんないし。


柊だってそうだ。

色んな女の子と遊んできた柊が今も私を思ってくれてたなんて。


私なんかを好きだと二人は言ってくれる。

冗談でもドッキリでもない。


私を見つめる二人の視線は真剣なものだったもの。


どうしたら...私はどうしたら良いのかな?


咲留に連れられて帰ってきたマンションの自室。

窓際に置かれた椅子に座り、外を眺めながらぼんやりとしていた。



正直、自分の気持ちが分からない。


どうしたいのかな?


誰の側に居たいの?


柊だけを思ってた昔とは違う。


私を側で守ってくれてた豪が居る。



このままじゃダメだよね?

二人とも待つって言ってくれたけど、最後は私が答えを出さなきゃいけない。


何も見えてないのに、何もわかんないのに、どうすれば.....。



私、柊が好きだったはずなのに、告白を受けてからは豪も気のなるの。



お兄ちゃんみたいだと思ってたはずなのに...どうして。


私はどうしたいの?










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