愛合傘Ⅰ~終わることで始まる物語~【完】
「無理ならちゃんと助けを求めてね…」
優しく囁く。私をそっと抱きしめた。
私の体は震えていた。泣いていた。
「…っか、な…っ、つら、い…よぉ…」
嗚咽がとまらない。
「い…えっ…なか、った…のぉ…っ…」
「辛いなら言ってよ?無理なら言ってよ?1人じゃないから1人で悩まないで?……親友でしょ?」
「…うゎぁぁぁあぁああぁあぁん!!!!」
華奈…華奈…。
ありがとう、ありがとう……。
私はずっと華奈の胸の中で泣いた。
「本当は…辛い…耐えているのに…余計辛いの…辛くて辛くて……っ…」
「うん…圭太が大切なんだね…」