愛合傘Ⅰ~終わることで始まる物語~【完】
全てを、話すから。
素直な気持ちで話すから。
どう思われても、良いから…。
――信じているから。
「さゆり、奈美、田中君、一緒に来てくれないかな?」
三人は、何も言わずついてきてくれた。
ここは4階、2ーA組。
ここに来るのは何度目だろう。
私は教室の窓から校庭を眺め、あの頃を思い出す。
出逢ったのはいつだっけ?
きっかけはなんだっけ?
私は深呼吸をしてゆっくりと話始めた。