愛合傘Ⅰ~終わることで始まる物語~【完】
それは一昨日の事だった。
ずっと耐えていた。
だけど、嫌だった。
「千尋、今日なんでC組にこなかったの?さゆり寂しがってたよ。」
「ご、ごめん!係りの仕事で!」
ここ最近だった。
C組が席替えをした頃だった。
『千尋…!』
そして耳元で言われたんだ。
こんなとき友達だったらなんて言うだろう?
よかったねと一緒に笑ってあげるべきだろうか、私も嬉しいだろうか。
知ってたよ、私だけじゃない。
私も好きだった。隣だった。
そして後ろには理子ちゃんがいた。