愛合傘Ⅰ~終わることで始まる物語~【完】
「桜公園、今ハロウィンイベントやってるの。ごめんね、急に呼んじゃって。」
カボチャのランタンが丁度灯された。
これって夢じゃないよね?
灯された光は星が落ちてきた様で…。
とても近くにいる。
圭太が、あの頃と変わらない今の圭太がいる。
あたり前じゃない。
「お前、頭大丈夫か?ポカーンとしてるぞ。」
「うん…!」
「俺なんで千尋呼んだんだろ?なんでだかわかんねぇや。」
頭を抱え込んだ圭太。
「そんなこと、どうだっていいんだよ。」
微笑む私に圭太は微笑み返した。