愛合傘Ⅰ~終わることで始まる物語~【完】
違う、違う。
圭太と夕日君を重ねてなんかない。
やだ、いやだ、嫌わないで…。
違う、そんなんじゃない…。
「…そんなんじゃ、ないの…!」
「じゃあ、何?」
「…ぁ。」
「もういいよ。」
隠し事なんてしたくない。
夕日君が囁いてくれた、優しさも…。
「ごめんなさい…。」
「別に謝らなくても。言いたくないならいいよ。」
心が軽くなっていった。
……夕日君。やっぱりあなたは優しいんだね…。