愛合傘Ⅰ~終わることで始まる物語~【完】

「ねぇ千尋、千尋ってさ、ゆーちゃんの事好きなの?」

奈美に言われた言葉にドキンとした。

ゆーちゃんとは夕日君のこと。

奈美とさゆりは夕日君と同じ小学校だった。

「いや、好きでは…」

「そうなんだ。ほら、ゆーちゃん小学校で付き合ってたじゃん?あの子と。」

………あの子?

「あれ、千尋知らないの?」

「…うん。」

これを聞いたらきっと私は後悔するかもしれないと一瞬思った。

< 217 / 326 >

この作品をシェア

pagetop