愛合傘Ⅰ~終わることで始まる物語~【完】
「ねぇ千尋、千尋ってさ、ゆーちゃんの事好きなの?」
奈美に言われた言葉にドキンとした。
ゆーちゃんとは夕日君のこと。
奈美とさゆりは夕日君と同じ小学校だった。
「いや、好きでは…」
「そうなんだ。ほら、ゆーちゃん小学校で付き合ってたじゃん?あの子と。」
………あの子?
「あれ、千尋知らないの?」
「…うん。」
これを聞いたらきっと私は後悔するかもしれないと一瞬思った。