愛合傘Ⅰ~終わることで始まる物語~【完】
それから2日後、私は思いきって口に出した。
「夕日君…」
「なに?」
「私、夕日君の過去を知らないから…その…」
「だったらなに?」
「私、夕日君からもらった銀色のカギを無くしてしまったの…。その時にゆゆちゃんが…―――」
「あぁ、そうゆうこと。」
……え?
「言っとくけど、俺は親しくしようと思わないよ。花田ともただの隣の席の人としか思ってないから。」
「夕日く…」
「会いたくない」
そう言葉を言い捨て、行ってしまった。