愛合傘Ⅰ~終わることで始まる物語~【完】

「圭太、引っ張らないで!」

必死でおさえるが、圭太の力に耐えきれない。

「痛い!」

「どけろ、」

バレー用のしかなかった。
しかもとっても高い。
155㎝の私では精一杯だった。

「うちと圭太がやるから千尋は座って待ってて、」

私も…力になりたい…。
二人共165㎝はある。
私には敵わない二人の空間だった。

「千尋ちゃん自動販売機まで一緒に行かない?今ならジュース奢るよ。」

奈美の誘いの言葉にちょっと救われた気がした。
< 247 / 326 >

この作品をシェア

pagetop