愛合傘Ⅰ~終わることで始まる物語~【完】
「うちも、好きだった人がいてね、やっと告白して付き合えたのに別れちゃって。好きなのに別れたから気持ちが残っているの。」
「どうしたら忘れられるのかな…。」
「そんな必要ないと思うよ。過去の辛さがあるから前を向くんだ。」
「夕日君が好きなの…。だけど…。」
ずっと時間を置いてきた。
そうだ、夕日君も時間を置けばいい。
いい機会だ。そしたらメールしたら電話したいと思わないし、電話したら会いたいって思わない。
冬休みが終わって学校が始まって夕日君に会っても離れるのが嫌だとか思わずにすむはずなのに…。