愛合傘Ⅰ~終わることで始まる物語~【完】
「一度フラれたからって優しい夕日に乗りかえるのね。」

その言葉にかっとなった。

フラれたから夕日君が好きなんだって分かる様に言う理子ちゃん。

そうだよ、フラれたからもう圭太と過ごしてない。

それがなかったらクラスが違っても時間があれば圭太のもとへ駆け寄っていた。

ここまで来るのは簡単じゃなかった。

今私は夕日君の背中を追いかけている。
夕日君の世界を見ようとしている。

そう、最初から夕日君の事なんて知らなければ良かった。

運命なんてない。私は信じない。

圭太は私の儚い片想いだった…。
< 262 / 326 >

この作品をシェア

pagetop