愛合傘Ⅰ~終わることで始まる物語~【完】
「好きでいる限り可能性はゼロじゃないの。好きな気持ちは変わらないのならそれでいいの。」
私はまたゼロからやり直ししろってこと?
あの時だって諦めてなかった。
田中君達とも考えた。
「夕日もいい迷惑だわ。私はこれで失礼するわ。」
涙が止まらなかった。
全部理子ちゃんの言う通りだったから。
結局私は怖くて逃げてる。
「理子ちゃん…ちょっと言い過ぎじゃなかった?」
「いや、理子ちゃんのお陰で気づけたから」
「でもなぁ、千尋が動いたとしても何が変わる訳でもないんだ今回は。」
「そうね…ゆーちゃんの行動と心象によるわね。どうするか考えよ?」