愛合傘Ⅰ~終わることで始まる物語~【完】
――4ヶ月前――
あの時、圭太がいない寂しさを夕日君で埋めていた。
『圭太と何が似てるって?』
誤魔化したつもりだった。
だけど、それは通用しなかった。
夕日君と圭太を重ねて見ていた。
無意識に言った言葉が夕日君に聞こえていた。
なんて言ったのか自分でも気づかなかった。
なんて言ったのか夕日君に聞いてみても答えてはくれなかった。
恥ずかしい言葉ではなかったらいいんだけど…。
あの時は圭太を一番に考えていた。
だから夕日君の気持ちなんて勝手だった。
だからきっと自分勝手にしてきた私への罰が当たったんだ。