愛合傘Ⅰ~終わることで始まる物語~【完】
随分歩き回っただろうか?
沢山の出店を見て回った。
足がいたい。
靴づれをしたみたい…。
でも、こんなこと圭太に言えない…。
迷惑になるだけだ。
「なんだお前、靴づれか?」
遅れをとっていた私に気付いちゃった?
――――気づいてほしくて…?
ヒュユーー…ドォオン!!!!!!!!
ヒューー…ヒュュー…ドォオン!!!!ドォオオン…―
夜空一面に広がる大きな花火。
迫力のある大きな音は…
私の心臓よりも大きく響いた。
――なにも…言えない…。