愛合傘Ⅰ~終わることで始まる物語~【完】
それから毎日、圭太と話す事もなくなった。
好きだから?恥ずかしいから?
分からない。
2人の赤らめた頬が余計に苦しく感じた。
「あっれー、耳超赤いよー?」
「そんな俯くなって!」
「ほらほら、手繋いだら?」
運動会の練習の時が1番苦しかった。
だって、皆で輪になって手をつなぐ時、私の目の前で2人が居たから。
ぐっと涙を堪えた。
なんで泣いているのか分からない。
でも、涙が止まらなかった。