愛合傘Ⅰ~終わることで始まる物語~【完】
朝から雨が止まない。

私は一人雨雲を眺めていた。

そして、掌におちた雨を見つめていた。

このまま終わりたくない。
最後にもう一度…。



昨夜、圭太に一通のメールをした。


〈もう一度会って話したい。〉


けれど返事はこなかった。

どんなに待ってもこなかった。


ちゃんと顔をみて、口で話したい。

ずっと友達だった。だからこそ、
圭太を想うだけで辛く感じた。

初恋は叶わないと知っていた。

だから言えなかった。

ずっと友達のままこの関係でよかった。

――¨もう一度笑ってほしい¨

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