愛合傘Ⅰ~終わることで始まる物語~【完】
―――ピピピピ…――ピピピピ…
――――――ピピピピ…ピピピピ…
目を開けると部屋の天井が見えた。
気づくと私の目から涙が溢れていた。
時計に目をやると、6時21分…。
―――夢か…。
教室に顔を出したのは圭太だった。
圭太の夢を見るのはこれで何度目だろう。
あれから何日話してないだろう?
2週間たってまた1週間たって…―――
後悔、しているのかな?
ずっと隠し通せない。
―ならいっそ素直になればよかったの?
ぶつけたはずの気持ち、
最初から分かっていた。