ヒミツの王子さま!


グッと両手を握りしめる。


いつの間にか、「キスコール」が……。





キース!
キース!
キース!




ああ……、め、眩暈が……。





「……」




チラリと日向を覗き込む。



って、おわ!

日向を見た瞬間、ビクリと体が飛び跳ねた。





「……ひ、日向……大丈夫か?」


「…………」





目がグルグル回ってる。
りんご、ゆでタコを通り越して、もう湯気が出てる。


やばいんじゃ……。




俺の声にも気付かずに、涙目の日向は両手を胸の前でギュッと握りしめてる。





「日向……日向?」


「へ、きゃあああ!」


「……」






肩を掴んだ俺の手をバシッと払いのけて、日向は身を引いた。




……あ、そう。




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