ヒミツの王子さま!

視線だけで日向にサインを送る。


るみの話は黙って聞いてるのが一番なんだ。

ひな……黙ってろよ?


だけど……。
それを日向はどう受け取ったのか。


さらに耳まで真っ赤にして俯いた。



……おいおい。




「何してんの?楽しそうだね」



そう言って現れたのは。



「……葉月には関係ない!」

「え、なにそれ。 どうしたの、持田」

「だから関係ないんだって! あっち行ってて」

「はあ? なに怒ってんの」



「なんで?」って俺に聞いてくる葉月は怒られ損。



あはは。
葉月……今は来るべきじゃなかったな。



苦笑いを返すしかできなくて。
俺はるみに気付かれないように肩をすくめて見せた。




< 201 / 214 >

この作品をシェア

pagetop